何十年と山形の県政を担ってきた旧山形県議会議事堂である。
正面ではなく裏通りに見える煉瓦造りの建物である。いつもは正面からばかり見ているこの建物の裏を見る人は少ない。目にしても旧議事堂と気が付かないで通り過ぎる人が多い。
しかし、ここに立つとなぜか威厳のある議事堂にもかかわらず、ふっと穏やかな老人が何かを語りかけてくるような気がする。山形の人達の生き様をしっかり見つめてきた老人の声が…。
ほんとうはどんな物や人でも、この建物のように私達に語りかけているに違いないのだが、それに気が付かないでいるのは、物事の表面しか見ようとしない日常生活を送ってしまっているからなのだろうと思った。