親に連れていってもらうお正月休みの映画は子供にとってはとても楽しみだった。映画が終わると町の食堂でラーメンを食べて家に帰ったものだ。こんな懐かしい昔の思い出の一つがまた山形から消えた。この映画館は明治初期にできた芝居小屋「旭座」が昭和三十年に建て替えられたものだ。娯楽の中心であったこの通りにはたくさんの食堂があった。親子が揃って楽しくすごした場がここにはあった。
この映画館は昨年十一月に閉館した。当たり前に時代が変わっていく。同時に家族の有り様も変わっていく。でも私たちは何か大切な忘れ物をしていないだろうかと、ふと思う新年である。
平成二十年正月