ここは千歳山に在る千歳稲荷神社の参道である。市内のどこからでも眺められる標高四七一米の千歳山はわりと街中にあり、市民の憩いの場として親しまれている。
暑い夏の日、この参道に佇んでいるとバイパスを走る車の音がかすかには聞こえては来るがひっそりと木立に囲まれ体も気持ちも涼しさを感じて来る。
山の中腹にある稲荷神社の社殿は山形城(霞城)の正面と向かい合わせになるように斯波兼頼公が六百年前に再建したといわれている。私たちは先人から多くのものを学ばなければならない。その中には理屈を通りこした自然と神仏への畏敬によるものが多くあるのだ。
山への登山口ともなっているこの参道を数人の登山客が通り過ぎて行った。
平成二十四年 夏